Ankerから先日発売された、完全ワイヤレス&ノイズキャンセリング付きのイヤホン、Anker Soundcore Liberty Air 2 Proのレビューです。
はじめにお断りしておきます。私はガジェット好きですが、完全ワイヤレスイヤホン(TWS)についてはこのLiberty Air 2 Proが初めてであり、他の完全ワイヤレスイヤホンは全く使用したことがありません。
割と最近まで、「TWSといえば国産の高級ホイールのことでしょ」ってな感じだったくらい完全ワイヤレスイヤホン初心者です。
ですので、他機種との比較はスペックを見比べるくらいしかできないので、基本的にしません。
あくまで初めての完全ワイヤレスイヤホンとして、この機種を使ってみての正直な感想と、自分が今まで使ってきたヘッドホン等との比較という点のみになることを予めご了承ください。
完全ワイヤレスイヤホン
世間の流行からだいぶ遅れ、ようやく人生初の完全ワイヤレスイヤホンですが、実は昔は興味がありました。
それこそTWS=True Wireless Steleoという言葉がまだ影すらなく、私が名古屋地下鉄の桜通線と鶴舞線を乗り継ぎ天白区から大須のパソコン屋までバイトに通いながら、ゼンハイザーのCX300やCX400を3~4台使い潰していた2008年とか2009年ころ、ゼンハイザーからMX W1という当時としては非常に画期的な左右完全独立のワイヤレスイヤホンが出ました。
当時としては非常に画期的でかっこよかったのですが、いかんせん高かったのと(5万円は超えていた気が…)、電池持ちが3時間とかで、まぁ買えませんでした。
その後、仕事が変わり、環境も変わり、車通勤になったことでワイヤレスイヤホンの使用シーンが、出張で電車や飛行機を使うときくらいしかなくなり、自然と興味の対象から外れていきました。
AirPodsが登場したときも、「なんかかっこ悪い」、「落としそう」という感想しかありませんでした。
一応、1年ほど前にランニング用として左右がケーブルで繋がっているタイプの格安BluetoothイヤホンをAmazonでポチって使ってはいるのですが、なんだかんだMX W1に衝撃を受けてから12年あまりも経って、ようやくの完全ワイヤレスイヤホンデビューとなったわけです。
今回のAnkerのを使ったあとだと、Q30 HDの音質は値段なりだなって感じはします。
Macbookを購入して状況が変わった
最近まで完全ワイヤレスイヤホン?落としそうだしそもそも要らないし…と完全にスルーだった私ですが、先日Macbook Airを購入して(今日時点ではまだ届いていませんが)状況が変わりました。
そう、一発で意識高い系認定の誹りを受けること間違いなしの「カフェでMacbook」をやってみたくなったのです。というのは半分冗談ですが半分くらいは本気です。
本当にカフェに行くかどうかはともかく、図書館とかで使ってみたいな~と思うようになりました。もちろん打鍵音が煩くならないように細心の注意は払います。
あとは、そもそもMacbookやその周辺機器のレビューなんかをYoutubeで見ていたら、まぁだいたいその界隈のYoutuberの皆さんはこぞって動画あげまくってるんですよね、色んな完全ワイヤレスイヤホンの。そんなわけで、私が完全ワイヤレスイヤホンに興味を持つのはもはや必然でした。
そんな折に、たまたまGoogleニュースでAnkerの新製品発売のニュースを見まして、しかもAmazonで発売記念2000台限定20%ポイント還元キャンペーンなるものをやっているとのことで…
台数限定のポイント還元ということもあり、あまり深く考えずに、即ポチしていました。
12,980円の20%還元(2596pt)に、Amazon Prime会員+Amazon Master Card決済での2%ポイント付与(259pt)も合わさって、12,980円の価格に対して合計2,855ptと非常にお得でした。
正直、試してみて気に入らなければ、メルカリで11,000円弱(新品より2,000円安くらい)で売れば、ポイント分でプラスマイナスゼロになるだろう、という打算もありました。
実際には、数日使ってみて想像以上に気に入ってしまったので、このまましばらく使い続けることになりそうですが…w
Anker soundcore liberty air 2 proのレビュー
長い前置きを読んでいただいた方、ありがとうございます。飛ばしてこちらに来られた方、正解です。
それではここからようやくレビューの開始です。
主なスペックと価格
メーカー | Anker |
モデル | Soundcore Liberty Air 2 Pro |
通信方式 | Bluetooth 5.0 |
対応コーデック | SBC / AAC |
ドライバーサイズ | 11mm |
防水規格 | IPX4 |
重量 | 約62g (充電ケース含む) |
再生時間 | 最大7時間(本体のみ)/ 最大26時間(ケース込み) |
充電端子 | USB Type-C / ワイヤレス充電対応 |
充電時間 | 約1時間 (イヤホン) / 約1.5時間 (充電ケース(有線)) 急速充電対応|15分充電で約3時間再生 |
価格 | 12,980円|1/21 Amazonにて |
音質について
完全ワイヤレスイヤホンは他に持っていないため、ジャンル違いではありますが手持ちのイヤホン、ヘッドホンとの比較です。
音の比較に使用した機種
- Soundpeats Q30 HD|格安Bluetoothイヤホン(購入時 約3,700円)
- AKG Q701|オープン型ヘッドホン(購入時 約30,000円)
- AKG Y50|オンイヤー型ヘッドホン(購入時 約10,000円)
再生条件
Souncore Liberty Air 2 ProとQ30 HDは、iPhoneにBluetooth接続。再生アプリはiOS純正のミュージックです。
AKG Q701とY50はWindows PCから、USB DAC(FX-AUDIO DAC-X6J)経由で接続。リケーブルはしていません。再生アプリはiTunesです。
音楽ファイルのコーデックはどちらも共通でAAC(Apple)と一部AAC(Nero)です。
比較してみて
Souncore Liberty Air 2 Pro自体の音の傾向は、ドンシャリと言って間違いないと思います。
どちらかというとドンシャリよりモニター系が好きなのですが、このLiberty Air 2 Proはちゃんと中高音も鳴らしてくれる艶のあるドンシャリといった感じで、個人的には好きな音でした。
格安イヤホンのSoundpeats Q30 HDと比べると、全体的に一回り以上解像感があがりつつ音圧も自然に増している感じで、Liberty Air 2 ProからQ30 HDに付け替えると、Q30 HDはこんなにスカスカの音だったの!?と驚くくらい差がありました。
例えとして適当かはわかりませんが、Liberty Air 2 ProがCDだとしたら、Q30 HDはFMラジオかと思うくらいの違いがあります。
側圧が強めで太い低音が鳴るAKG Y50と比べた場合も、Liberty Air 2 Proは解像感が上がったかのような印象で、こちらの方が聴いていて気持ちいい音でした。実際、音質面でどちらを長時間聴きたいかといわれると、この2つなら私は迷わずLiberty Air 2 Proを選ぶと思います。
逆にオープン型のAKG Q701と比べると、さすがに解像感は遠く及ばず、Q701からLiberty Air 2 Proに替えると「やっぱり絶対的な解像感は足りないな」と思ってしまいます。それでもLiberty Air 2 Proは低音から高音まで頑張ってバランスよく鳴らしてくれるな、という印象です。
そもそもインイヤーとオープンエアーを比べること自体間違っていますしね。
音質についての感想はこんな感じで、個人的には価格の割にかなり良いなと思います。
気に入った点
- 価格の割に質感が高い。本体やケースの見た目、表面処理、触感等。
- マグネットのおかげでケースへの収納・取り出しが非常にスムーズ
- ケースがスライドで開く(ただし雑に扱うと蓋が割れそう)
- HearIDによるパーソナライズが優秀。
- きちんと自分の耳に合わせてくれる感じがとてもいい
- 豊富なイコライザ
- とくにデフォルトのイコライザは、Eargasm Explosionっぽくて非常に良い
- iTunes、foobar2000で使用しているEargasm Explosionの設定を模して作ったカスタムプリセットと、デフォルトのイコライザの聴こえ方がほとんど同じだった
- フラットやアコースティック、エレクトロニクス等、シーンに合わせればちゃんと使えそうなイコライザが多い
- 装着感が自然で良い
- 長時間つけても全く疲れず、耳の穴が痛くなるようなこともない
- バッテリー警告が鳴るまで数時間つけっぱなしで執筆していたときも耳が痛くならなかった
- イヤーピースが9種類もついているので、どんな人でもどれかは自分の耳に合うものがありそう
- 音楽やYoutube再生中にイヤホンを外すと自動的に一時停止、イヤホンを再度装着すると自動的にレジューム再生される
- ノイズキャンセリングは普通に使えるレベル
- 飛行機の機内でどれだけ効くか早く試してみたいけど、まだまだ出張にはいけなさそうなのが残念(外音取り込みは比較対象がないので不明)
イマイチな点
- 操作関係
- ダブルタップの反応が悪い、ホットスポットがピンポイント過ぎて操作が難しい
- ダブルタップ(左右)、2秒長押し(左右)計4種類しか操作が登録できない
- ペアリングの切り替えがめんどくさい
- iPhoneとiPadを切り替えるのにいちいち元のデバイスのBluetoothをオフ⇒イヤホンをケースに戻す⇒次のデバイスのBluetooth機器一覧から手動で選択して接続というステップが必要
- (追記)ケースから取り出して装着する際、5回中2回位の高確率で片耳しか接続されない
- こうなると一旦ケースに両耳とも戻してケースの蓋を閉じて、再度取り出して装着、という手順をふまないと正常に接続されない。
デフォルトでは右ダブルタップが「再生/停止」、左ダブルタップが「次のトラック」、2秒長押しが左右どちらも「NCモード切り替え」でしたが、ダブルタップの反応が全然安定しないので、2秒長押しを「再生/停止」&「次のトラック」にし、ダブルタップを使用頻度の低い「モード切り替え」に変更しました。
こんな人にオススメ
- デバイスを切り替えずに使う人
- ドンシャリ系の音が好きな人
- 完全ワイヤレスイヤホンの予算として1万円前後は全然OKだけど、2万円超えるのは抵抗があるという人
こんな人には合わないかも
- デバイスを頻繁に切り替えて使いたい人
- モニター系の音質じゃないとダメな人
まとめ
というわけで今回は、人生初の完全ワイヤレスイヤホン、Anker Souncore Liberty Air 2 Proのレビューをしてみました。
値段的にそこまで大きな期待はしていなかったのですが、思っていた以上に気持ちの良い音で気に入りました。
とくにHearIDによるパーソナライズ後は、非常に気持ちの良い音になりました。
また、見た目や触った質感が価格以上に良いのが個人的にポイント高かったです。こういうところはモノとしての所有感を満たしてくれるので結構重要だと思うんですよね。
ノイズキャンセリング機能も、ブログの執筆に集中するのに十分な感じで満足しています。
唯一気になるのは、接続失敗の頻度の高さ。片耳しかつながらない現象の発生頻度が高いのがストレスです。一旦ケースに戻して再度取り出せば治るので、深刻な不具合ではないもののやはり気になります。
懸念点としては、AirPods との比較動画とかを見て、AirPodsの方がだいぶモニター寄りの音というのを知ってしまったため、うっかりすると沼に嵌ってしまいそうということですw
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